キンタのなかは優雅
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作成日時 : 2008/05/10 00:49
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(261)カストロ・ギマラエンス伯爵が19世紀に建てた館が、孔雀が舞う鬱蒼とした森林に覆い囲まれながら、いわゆるキンタ(荘園)の味わいをそのまま漂わせて博物館となっている。新宿御苑ほどのいまは公園が、大西洋を見晴るかして、そのホンの一角に外見地味に館がある。
カスカイスは、当地長逗留の前に2カ月滞在した地でもあり、何もかも見知っていたつもりが、こんな麗しさを見逃していた。
マルシャル・カルモナ公園は、教会・バラ園、小さな動物園などもあり、どんなに強い陽射しの日でもひんやりと過ごしやすい。カスカイスはいまヨーロッパ人垂涎の的たる南国のリゾートだが、ポルトガルが貴族の時代には当然、国王はじめ豊かなるものの地であった。
例のごとく、壮大な規模の入口は実にこじんまりとして、愛想のない鉄扉をくぐると右手にこれまたとても小さなチャペルが、アズレージョに取り囲まれて佇む。ガイドブックにも、庭園とチャペルと博物館とあった。うっかりすると、庭師の工具置き場かと見過ごしそうだ。庭園に踏み込む前にふと後ろを振り返ると、群青色の大西洋が静かに静かに水平線を真っ直ぐに引いて美しい。この景色を貴族は、そして近代のリッチは独占しようとしているのだろう。
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